取材きたる

 昨日、久しぶりにTV取材の依頼が来た。
 「ためしてガッテン」の後も、いくつかお断りをしたが、取材に応じるかどうかは、慎重にする必要がある。高速で読書するということを、よく理解せず、超能力的な珍しさだけで、取り上げられると、スタジオで何をやらされるか分からない。そんなわけで、娯楽系の番組はたいてい断ることにしているのだが、やはり、担当するディレクターの方の人柄はひとつの決め手になる。
 今回担当の方は、速読を取り上げるに当たって、いろいろな速読法を調べて、自分の納得のできるところということで、当教室に電話してきたという。話を聞いて真面目に取り上げてくれそうなので、前向きに検討することにした。楽しいなかにも、本物の速読脳力開発法があるのだということを、伝えていただければ嬉しい限りだ。
 それにしても、当教室がテレビに出ることで、ほかの速読教室に、だいぶ貢献をしているらしい。先だって、大阪セミナーのとき、説明を聞きに来た人が言っていた。ある教室の説明会に行ったら、「ためしてガッテン」のビデオを見せられて、勧誘されたとのこと。ウ〜ン、そこまでやるか!?
 「オタクの教室の速読法と、ウチの「速読脳開発プログラム」では、やっていることがゼンゼン違いまっせ!誤解されたら、どないしてくれますねん!」けど、十分情報を集めないと、その違いは分からないんだよね。その教室の講師も分かっていないのかも。この時代、本物の速読脳開発法を学ぶには、速読脳が必要だという矛盾がありそうな気がしてきた。
 とにかくウチは、当教室を選んでくれた人が本当に速読脳を身につけられるよう、講師一同で、淡々と最善を尽くすだけだ。
 本年最後の「教室だより」、ご精読そしてご声援、ありがとうございました。(豊文)

「ウチの受講生だったら‥‥」

 この土日は、岡山でのセミナーだった。
 帰京の朝、喫茶店でモーニングを注文した。二十歳ぐらいのウェイターが紙ナプキンの上に、フォークを置いた。紙ナプキンも曲がっているし、フォークも曲がっている。置くときに見ていないのだ。そして口先だけで「失礼します」と言って去る。次に、サーバーを持ってきて、カップにコーヒーを注いでくれた。トレイの上にこぼした。当人は見ていないから、こぼしても気がつかない。また「失礼します」と決まり文句を唱えて去る。
 本当に「失礼します」だ。さすがに、ちょっとムッとして「ウチの受講生だったら、ゼッタイにこんなことはしない!」と心の中で語気を強めて言ってしまった。もちろん実際には、絶対などとは言えない。が、日頃から、見ることに集中する訓練をしているのだから、あんな不作法なことはしないと思うのだ。
 ちょうど前日、セミナーの休憩時間に、受講生同士が「テストの採点がとても早くなったの。前は学校でやって、家に持ち帰ってやって、それでも終わらなくてまた学校でやって、だったけど、今は学校だけで終わるようになった。自分では普通にやっているつもりだったのに、同僚から、すごく集中しているって言われた」「そうそう私もすごく集中できるようになったわ」と話しているのを聞いてばかりだった。それもあって、まるで親バカのように、「ウチの受講生だったら‥‥」とつい思ってしまったのだ。
 別の受講生は、「家でも、ひとつひとつの行動に集中できるようになりました。」と所感に書いてきた。これは、日常も落ち着いて行動できてきたことを示している。こんな受講生の話や感想を聞けるのは、講師としてとても嬉しいことだ。速読脳開発プログラムは、まさに、こんなふうに私たち自身を変えていけるようにと作ったプログラムだからだ。
 前日の、受講生の会話や所感を思い出し、「君もウチで訓練すればきっと変わるよ」とウェイター君の背中に語りかけながら、新幹線の改札口に向かった。(豊文)

先生、このガムあげる!

 速読脳の開発は、指導する側にとってもそう容易なことではない。受講生の訓練状況に即してアドバイスを入れなければならないだけでなく、本人の意欲を保たなければならないからだ。
 先日のAクラスのセミナーにお父さんと一緒に小学5年の男の子A君が参加した。お父さんは速読をやりたくて来たのだから、嬉しくて張り切っている。が、A君は何かの事情で一緒について来ることになったらしく、たいしてやる気がないことは態度からすぐわかる。
 
 じっと集中すべき訓練でも動いてばかり。他の人と違うことをやっては、私の顔色をうかがっている。そして、揚げ句の果てに訓練中なのに眠ってしまう。これでは、学校でよく叱られているのではないかと心配になるほどだ。が、講師の私は、ニコニコと、他の受講生の邪魔にならないようにガイドするだけだ。
 A君は、ここは何をしても大丈夫だなところだと悟ったらしく、次第に私の顔色をうかがうこともなくなってきた。一日目の感想を書いてもらうと、「先生は、教えるのが上手だ」とお褒めの言葉を頂戴してしまった。どうも、本人は、あくびをしようが眠ろうが、叱られることなく、のびのびできるところが気に入ったらしい。
 二日目も、一日目と同様の調子で訓練している。よく集中しているとはとても言い難い。が、あちこちに飛んで文字を順に追えなかった目も少しずつ改善され、本人は「速く読めるようになった」と自信を持ってきた。講師の目からは、速く読めたと言えるほどのレベルではないのだが、確かに、少し集中して訓練できるようにはなってきた。
 一日8時間を連続二日、小学五年生に楽であるはずはない。セミナーも終わりに近づき、この2日間の成果はどうかとA君をのぞくと、「先生、このガムあげる!おいしいよ」とガムを差し出してきた。私は嬉しくなった。この訓練においてはもちろん、彼がこれから生きていく上でもっとも大切な「意欲」を、少し喚起できたように思えたからだ。(豊文)

輝いて生きるのを応援する

 先日説明会を担当していたら、私を正面から見据え、うなずきながら熱心に聞いてくれる若い女性がいた。現代の若者にしてはめずらしく、姿勢もなかなかいい。これはただ者ではないな、と思っていたら、実はタレントさんだと後で分かった。まさに今売り出し中のタレントさんである。
 実は、ときどき、教室に有名人が入会する。俳優さん、女優さん、声優さん、シンガーソングライターさん、漫画家さん、プロスポーツマンetc.。ほとんど誰かの紹介で来るのだが、彼らの共通点は、とても熱心であると同時に、皆忙しく、なかなか教室に来る時間を取れないことだ。私の欲目かも知れないが、うちに来てから、皆益々売れるようになっているような気がする。
 先日も、あるテレビ番組で、うちの受講生のMさんが、私の趣味の紹介ということで、自宅で速読訓練しているところが放映されたとのことだった。ここしばらく教室に来ていないのだが、自宅で頑張っていたのだ。本当に真面目な方だ。是非がんばってほしいと思う。
 また彼らは、やはり皆、目が輝いている。売れっ子なのだから当然ではある。が、実は、当教室の速読脳の熟達者たちも、皆目が輝いている。速読脳を開発すると、みな生き生きしてくる。この点、女優さん、俳優さんに負けず劣らずだ。一人一人が輝いて生きる応援をするのが、私たち講師の役割なのだと、いつも思う。(豊文)