速読の記事に一言

 先日の土曜日、日経新聞の別冊版に、速読の記事が出ていた。池袋と飯田橋にある教室が紹介されて、速読の能力を伸ばす訓練として、(1)集中力を高める(2)視野を広げる(3)読解力を高める、の指導に重点を置く、と説明されていた。
 おそらく知らない人が読むと、なるほどそうかと納得してしまうかも知れないが、実は、これでは、「速読脳」は開発できない。「速く」という点で多少効果はあるだろうから速読法として否定はしないが、速読脳を開発するのは無理だということだ。新聞記事ではありがちなことだが、この記事を書いた記者は、よく調べないで書いたのだろう。速読法と名の付くものには、いろいろあるのだ。そういえば、記事に記者の署名がない。お節介のようだが、誤解半解がまかり通らぬよう、ちょっと解説しておきたいと思う。
 当教室は開設して最初の1年間、キム式速読術という方法を指導していた。その指導原理が、先の3つのポイントだった。3つのポイントを高めるとどうなるか?「視野を広げて、集中して1頁をパッと見て、それを写真のように脳裏に焼き付け、理解する」ということになる。もちろん、そんな訓練を頑張ってもせいぜい拾い読みをして、連想力をたくましくして、内容を想像するだけだ。読書能力を開発する効果は期待できない。
 現在のほとんどの速読教室は、キム式の教室として、ないしはそれに影響されて出来たところなので、今もって、上記の3つのポイントが速読の決め手と理解しているところは多いのであろう。もちろん、脳裏に写真のように焼き付けるということなどは出来ないから、最初一分間に数万字を読めると言っていたトーンを、大幅に下げているし、訓練の内容も、キム式ではだめだということで、各教室で色々工夫している。
 しかし、根本的な訓練の原理を間違えていると、その工夫も「速読脳」の開発にはつながらない。アメリカでは、専門家が、上記の3つのポイントを訓練原理にした速読法を、その効果が疑わしいとして、こっぴどく批判している。
 では、速読脳開発のポイントは何か?それは、文章の文字を、すべて飛ばさずに、順にかつ高速で読みとっていく能力を開発することだ。つまり、速読眼を作ることだ。その過程で、上記の3つのポイントは、自ずから高まることになる。この原理の発見が、韓国に始まり日本に渡ってきた速読ブームのきっかけだったのである。(豊文)

ソクドクノーで、しっとりお肌に!

 今日の講師ミーティングで、また花粉症のことが話題に上った。ご存じのように、今年は、花粉の量が例年になく多いという。とすれば、花粉症の症状は、例年になく、大変なはずだ。確かに、友人のなかには、発症する時期が早いとか、症状がひどいと言っている知り合いもいる。
 しかし、今日ミーティングで話題になったのは、「今年は症状が軽いです」と言っている受講生がいるということだ。私自身も、2,3人の受講生から、直接そういう話を聞いているのだが、私以外の講師もやはり同様の話を聞いているというのだ。
 けど、教室で指導している食事から見ると、それはむしろ当然のはずなのだ。というのは、単に精神的落ち着きをもたらすだけでなく、体質を改善する内容になっているからだ。症状が軽いということは、食事の改善をまじめにやっていると言うことであり、そのような話を聞いては、内心、当然と思いながらも喜んでいたのだった。
 なかには、教室で訓練したら、症状が軽くなったという受講生もいる。この訓練は、潜在能力を引き出す訓練であり、それは、脳の調子を整えることを意味している。単に、「速読脳を開発する」と表現しているが、その中身は、自律神経や内分泌を整えることを含んでいる。だから、訓練がうまくできたときは、そのような症状が軽くなって不思議はないのだ。
 そういえば、集中セミナーに出たあとは、「お肌の調子が良い」と言っていたご婦人もいた。お化粧ののりが良いのだそうだ。そのうちに「ソクドクノーで、あなたもしっとりお肌に!」なんてキャッチフレーズができたりして!何? アリエネーって!(豊文)

包容力強化の季節

 花粉症の季節がやってきた。こんな時候の挨拶が不自然に感じられないほど、花粉症は日本社会に定着してしまった。この季節が恨めしい人も多いに違いない。授業に入っても、花粉症で体調不良ですという人が、目につくようになってきた。
 花粉症を誘発する花粉の代表は、何と言っても、杉花粉だろう。しかし、よく考えてみると、杉の木だって、人間に花粉症を起こしてやろうと思って花粉をばらまいているわけではない。それどころか、杉の子孫を増やすことで、森を広げ、ひいては、二酸化炭素を吸収して酸素を放出し、地球温暖化に歯止めをかけようとしているのだ。大いなる自然の循環の、ひとつの重要な輪を担っているというわけだ。
 そう考えると、花粉は感謝すべき存在である。人間が、いろいろな化学物質を作り出して、食生活を乱し、かつストレス過多の社会を作って、アレルギー体質になっているわけで、花粉を嫌うのは、筋違いというものだ。
 講師ミーティングで、ある花粉症の受講生のことが話題に上った。その受講生は、あるテレビ番組をヒントに、「花粉を敵と考えるから、花粉の攻撃を受ける。花粉を受け入れて仲良くしよう」と心に決めたのだそうだ。そうしたら、花粉症の症状が軽くなったという。敵と考えると、身体自身が、過剰な防御態勢に入ってしまい、その結果として花粉症を発症することは十分考えられる。
 自己の免疫能力を正常化し、花粉症を克服する本来の力を発揮するためには、花粉を受け入れる包容力を持つことが大切というわけだ。一方、「速読脳開発プログラム」では、高速で読書できるようになるために、どんな情報でも受け入れる包容力を持つことが大切である。精神面でも身体面でも、自分の能力を十分に発揮するためには、包容力が大切というわけだ。花粉症の季節を、包容力強化の季節としてはいかがだろうか。(豊文)

ちょっと嬉しい成果、色々

 先日の土日は、大阪セミナーでした。いつもは、私は入会して間もないBクラスのグループを担当するのですが、今回は、Cクラス(速読脳開発クラス)を含めた訓練の進んでいるグループを担当しました。つまり、以前私が、担当していた人たちを、久し振りに担当したわけです。
 これが結構感動ものでした。以前はなかなか落ち着かず深く集中できなかった人たちが、見違えるほど良い訓練を見せてくれたのです。訓練中の表情が変わっています。これは、講師として嬉しいですね。いつも言っていることではあるのですが、この訓練で、自分を変えていっているのを、まざまざと見せてくれたわけです。その一人は、日常生活をとても落ち着いた気持ちで送れるようになったと言っていました。
 もちろん、具体的な成果報告もありました。大学を目指していた受験生二人が、合格を報告してくれました。この訓練がどの程度功を奏したのかは分かりませんが、一人は、単に志望校には入れただけでなく、特待生になれる成績だったと、喜んでいました。
 大阪から帰ってきたら、3年ほど前に通ってきていた受講生から、メールが来ていました。速読脳を努力して開発した受講生でした。最近はまっている瞑想で、集中してくると速読の時と同じ感覚になり、速読の訓練が役立っているのを実感しているという体験報告でした。「速読脳開発プログラム」は意識のコントロールをトレーニングしますので、こんなところにも役立つわけです。
 というわけで、今回はセミナー前後の両日にfMRIでの測定実験も行ったハードな大阪出張でしたが、ちょっと嬉しい出張でもありました。(豊文)

先達に続け!

 「冥利に尽きる」という言葉があるが、授業をしていて、まさに講師冥利に尽きる感動を味わうことがある。今朝の授業でも、そんな場面に出くわした。
 この欄にもときどき時の人として取り上げさせてもらっているKさん、82才だ。前回から、第二読書訓練のテイクオフが出来てきている。前回は、体調不良とのことだったが、それでも、気合いで集中していた。今回は、それに、鎮まりが加わって、訓練中の表情まで変わってきた。
 集中してくると、休憩時間とは別人のような表情になることがよくある。同じようなことは、高校野球の中継などでも見られる。試合前はあどけなささえ見えていた高校球児が、バッターと真剣勝負で投球しようとしているとき、その表情は、大人とも子供ともつかない、神々しさを感じさせることがある。本気で集中し出すと、表情が変わるのである。
 今日のKさんには、そんな表情の変化があった。しかも、その目の動きたるや、見事だ。そのときの顔は、普段Kさんが見せる優しい好々爺の顔ではなく、おそらく、彼が若いときこうであったろうと思える精悍な顔だった。弾力に富んだ眼の動きも、若い人の眼そのものだった。訓練で、眼が若返ったのだと、私は感動したのだった。
 最近の科学的研究では、脳の神経細胞は、高齢でも増加することが分かっている。また、体を動かす筋肉も、運動することによって蘇ってくることが知られている。今朝、私は、まさにその実例を見たわけである。
 Kさんはまだまだ鎮まりを深くしていくだろう。確かに、先が長くないという思いが、日々真剣な練習に向かわせるのかも知れない。しかし、若いなら、先が長いであろうからこそ、今日を大切に生きなければという思いで、練習できるのではないか。さあ、先達に続いて、若返りを果たそうではないか!(豊文)