「小さな悟り」を開け!

 先週の土曜日、スーパー特急「速読脳開発号」の停車駅行事の講演会が開催されました。講演者は、一昨年の最優秀賞受賞者の田辺さん。彼女が訓練で苦心したことを踏まえて、訓練で大切なことを、楽しく話してくれました。集まってくれたのは、予約者全員のほか当日飛び込みも含めて、45名。「とても、ためになった」と、喜んでもらえました。開催者としても、嬉しい限りです。
 お話の内容が、多岐にわたっていましたので、ためになった点は、人によってさまざまだったと思いますが、私が「なるほど、やはり!」と思ったことは、田辺さんもほかの「速読脳」開発者と同じように、「小さな悟り」を開いていたということです。
 「小さな悟り」って何ですかって?私が授業で時々言っている表現なのですが、訓練を達観すること、さらに言えば、人生を達観することです。訓練を始めて間もない頃は、速く見よう、速く読もうとして焦ってばかりいますが、どうにもならないと分かった時、自分の現状を素直に受け入れる気持ちになります。焦ってもしようがないと達観するわけです。
 達観に至るまでが、ひと苦労なのですね。誰でも自尊心がありますから、訓練が進まない自分を受け入れることは、とても辛いことです。そんな自分と正面から向かい合うことを避けて、訓練をやめようと思ったりするはずです。しかし、田辺さんの場合、東京大学との共同研究の被験者をお願いしていましたから、やめるわけにもいきません。本当に逃げたいようなプレッシャーを感じながら、自分に対峙してくれました。
 訓練を達観すると、ものの見方が変わりますから、人生についても、少し達観することになります。簡単に言えば、居直ることができるようになるということです。「できないことはできないのだから、ジタバタしてもしようがない。それを肯定的に認めて、その上で、全力を尽くす」という訓練上の教訓が、そのまま生きていく上での教訓となるわけです。
 訓練で「小さな悟り」を開くことが訓練の鍵ということが分かり、それがまた人生での「小さな悟り」になることが分かったわけですが、実はその逆も言えるのです。読者の皆さんは、日頃から一生懸命、仕事や学業上の課題に取り組んでおられると思いますが、それで、「小さな悟り」を開くことが、速読の訓練につながるということです。仕事も取り組む心の姿勢によって、速読脳を開発する訓練になるのです。仕事が忙しくて訓練ができないと嘆いているあなた、仕事で「小さな悟り」を開いてはいかがですか。(豊文)

未来へ残る

 先週のこと、一通の見なれぬ封筒が届きました。よく見ると、差し出し名は、「独立行政法人 国立国語研究所」です。これまで、国立教育政策研究所と科学技術政策研究所では、講演をしたことがありますので、その関係で何かの連絡かなと思いながら、開けてみました。
 すると、「著作物の言語データベースKOTONOHAへの採録許諾について(依頼)」という重々しいタイトルの書類が入っていて、いかにも国立という感じの大きな朱色の角印が押されています。民間の片隅で、細々と仕事をしていると、いわゆる官から来る連絡というのは、税金か、社会保険か、交通違反の通知ですが、今回の手紙は、依頼とありますから、そうではなさそうです。
 言語データベース? KOTONOHA? いったい何?と思いながら読んでみますと、国立国語研究所では、「日本語の科学的研究の基礎資料とするために、明治期から現代に至る日本語の大規模なデータベース(コーパス)KOTONOHAの開発を進めている」のだそうです。
 「そのデータベースに採録する文章を、1976年から2005年の間に刊行された刊行物の中から統計学的な方法で無作為に抽出した」のだそうです。その中に、拙著「速読の科学」と「絶妙な速読の技術」の2冊が入ったので、その中の文章の使用を許諾してほしいという依頼なのです。
 ベストセラーでもないのに、なぜ私の本が選ばれたのかと思い、HPを見ると、実際は、多くの図書館に共通して入っている本を選んだということのようです。データサンプルは、いずれの本についても、4,000字ほどということですので、私の本のどこを選んだのかと思い、指定してきたページをチェックしてみました。
 すると、「速読の科学」では、韓国ソウル大学教育研究所のパク・ファーヨップ先生が、速読法を発明したこと、私が日本医大の品川先生と一緒に研究したこと、音声化のない読書があることと説明している部分でした。
 また「絶妙な速読の技術」では、fMRIで速読者の速読中の脳活動を計測した結果を説明し、速読者は新しい脳神経回路を構築して、理解速度を速くしていると考えられることを解説している部分でした。
 私がやってきたことの中で、将来の専門家の研究に役立つ情報は、まさにこの部分だと思います。無作為に抽出したという割には、ピッタリのところを選んでくれました。これで、日本がなくならない限り、「そんな速読があるんだ、脳を変える方法があるんだ」という情報が、未来に残ることになりました。なんせ「官」ですからね。国語研究にも、一石を投じることができたようで、ちょっと嬉しい出来事でした。
[それにしても、税金の督促でなくて良かった!](豊文)

緊張を克服して

 緊張する癖を直すのは、なかなか難しいものです。緊張する人間から見ると、緊張しないなどということは有り得ないと思えるほどのようです。実際、物心ついた時から、四六時中緊張していた人間にとっては、リラックスした状態を体験していないわけですから、緊張していない状態を想像することができません。
 先日も、いつも緊張している受講生と話をしましたが、本人は、普段よりも緊張が少しほぐれているものですから、リラックスしていると思っているのです。当教室では、そんな人にも、リラックスを体験してもらえるようにと、シルバ・メソッドを用意しています。
 今年1月から、シルバ・メソッドの平日コースも開催しています。土日コースになかなか参加できない主婦の方などに、喜んで頂けました。そのなかに、1月、3月と両方ともすべて受講してくれたAさんがおります。速読の訓練で、どうしても緊張してしまうので、以前からシルバ・メソッドの再受講をお勧めしていたのですが、平日開催で、ようやく参加することができました。
 合計3回フルにシルバ・メソッドを受講したAさんが、最後の時間に述べた感想は、「できないとき、今までは、そのうちにと先送りしていましたが、今やり遂げるという気持ちになれました」ということでした。勇気を持って真正面から取り組む決意ができたわけです。潜在意識から、リラックスができてきたわけで、シルバ・メソッドの担当講師から、その報告を受けて、大変嬉しく思いました。
 そして、速読訓練。やはり、見違えるようでした。先先と見ていくときの、食いついていく集中度が違います。リラックスできてきたので、見る集中に力が出てきました。今週は、シルバ・メソッドの再受講を終えて2回目の受講でしたが、ブレイクスルーしました。第二視覚訓練で、速読の見方に入ることができたのです。
 受講生の皆さんが、その努力が報われ速読脳に近づいていくのは、本当に嬉しいことです。ことに、Aさんのように緊張するという心癖を改善して結果を出すことができたというのは、本当に素晴らしいと思います。
 今年から、当教室では、シルバ・メソッドのほかに、坐禅断食もできるようになりました。このふたつが揃えば、今どんな問題を抱えていようと、その問題を解消できると思えるほど、強力なシステムが揃いました。今、「速読脳」の開発に、足踏みしている方、どちらからでも結構ですから、ぜひ、一歩踏み出していただければ、と思う次第です。(豊文)
 シルバ・メソッド http://www.silvamethod-omoikane.com/
 坐禅断食 http://zazen.sokudoku.co.jp

スーパー特急“速読脳開発”号、出発!

 先週の金曜日、秋の百読会行きスーパー特急を渋谷からスタートさせました。私の講演会です。急な企画であったにもかかわらず、出張や受講に合わせて、北は仙台から南は大阪、岡山から、総勢71名の皆さんが参加してくれました。本当に有り難うございました。
 内容は、各自の訓練の質の向上に直結するするよう、訓練をするときの大事な点を整理してお話ししました。授業中に、個人別あるいは段階別に説明していますので、ほとんどの話は一度聞いたことがあるはずです。
 問題は、その聞いたことのあることを、いかにして実行するかです。ここで、差がつきます。実行できれば、スーパー特急の切符を手にしたことになります。「その話は聞いたことがある」で終わらせてしまわず、自分の訓練に取り入れていただきたい。それが、今回の講演会の目的だったわけです。
 講義の後、授業に来て、「講義の内容がとても参考になった」と感想を述べた方がいます。その方は、訓練の質が飛躍的に向上し、大きく伸びました。聞いた話を参考にして、自分の訓練を振り返り、実際の訓練に役立ててくれたわけです。こうなると、スーパー特急の指定席を取ったようなものです。
 途中簡単な実習を入れたのですが、そのことについて、10万字/分を達成しているAさんから、メールを頂きました。「あの実習がすごく良かった、お陰様で、次の日の集中セミナーでの見方が良くなり、久し振りの訓練にもかかわらず、とても良い訓練ができた」とのことでした。さすが、スーパー特急を自在に運転しています。
 「速読脳」を開発している人は、簡単な説明でも、すぐその良さをキャッチしてくれます。右脳が活性化しているんですね。今回の講演を聞いてくださった皆さん全員が、早くそうなってくれることを願っております。
 PS:大阪、岡山名古屋の皆さん、順次開催していきますから、今しばらくお待ちください。今回参加できなかった方、また同様に機会を作りますので、次回はぜひご参加ください。
(豊文)