不真面目のすすめ?

昨日の集中セミナーで、今年の授業がすべて終了しました。
この一年間、速読教室、シルバ・メソッド・セミナー、坐禅断食に参加してくださった皆様、教室物語を読んでくださった皆様、本当に有り難うございました。色々なことがありましたが、皆様に支えられて、このように無事に大晦日を迎えることができましたこと、厚く御礼申し上げます。
昨日の今年最後のセミナーで、嬉しいことがありました。7月に入会したAさんがBクラスを修了したのです。前々回のこの欄で、最近伸びの早い人が多くなっていると書きましたが、今年最後のセミナーでも、まさにそのことが象徴的に示されました。来年は、このことが一層加速されると思います。
伸びを早くする鍵のひとつは、ご存じのように「鎮まり」です。昨日の集中セミナーの冒頭でも、「鎮まり」をテーマに話をしました。集中セミナーで一日頑張ろうと張り切ってやってくると、鎮まるつもりが、逆に緊張したり、興奮したりすることがあるからです。
特に、真面目な方は、要注意です。真面目な方はいつも、一生懸命に訓練に取り組んでくれます。鎮まりの大切さもよく理解していますから、一生懸命に鎮まりを作ろうとします。そのこと自体は結構なことなのですが、このとき、鎮まろうと頭で考えて、鎮まろうとすればするほど、気が上がってしまい、逆に鎮まれなくなってしまうことがあります。
鎮まることは精神的な行動です。行動ですから、単に意識状態を変えることであって、鎮まりを思考の対象にすることではありません。鎮まりについて考えることを止めるだけでいいのですが、私たちは、何でも思考の対象にすることが心の癖になっていますから、行動すればいいだけのことをも考えてしまうのです。
ひとたび、そういう状態にはまってしまうと、飴を握った手をビンから抜き取ることができなくなっているサルと同じで、にっちもさっちもいかなくなってしまいます。解決策はただ一つ、飴を手放すこと、つまり鎮まろうとすることを止めることです。
鎮まろうとする思いを手放して、気持ちを素にして、ただ今やっていることに集中すればいいわけです。気持ちを白紙にしてみることに集中する、それだけでいいのですが、そう言うと、また、気持ちを白紙にすることや集中することを考えてしまいそうですね。
誰でも今していること、それは呼吸です。ただ息を吸い、ただ息を吐いている自分を、感じ取ってみましょう。呼吸することで、お腹が膨らんだり縮んだりするのを、ただ観察してみましょう。それが、素の状態です。丹田呼吸をしながら、このように自分の呼吸を観察していると、自然に気持ちが落ち着き、鎮まった状態になります。訓練する時だけでなく、日常生活の中で、いつでも実行できますから、ぜひ取り入れてみてください。
この教室物語も今年の最後になりました。今年は、飛び飛びになることが多かったですが、来年はマメに書きたいと思っています。どうぞ、来年もよろしくお願い致します。(豊文)

才能とは?

昨日の真夜中、大阪教室で集中セミナーを終え、帰宅しました。お風呂に入りながら、ラジオのスイッチをひねると、大リーガー松井秀喜選手のお父さんがインタビューを受けていました。このお父さんは、野球は全くやったことのない素人なのだそうです。にもかかわらず、子供がすごいプロの選手に成長しているのは、不思議に思われます。
話が進むうちに、才能という話題になりました。アナウンサーは、当然、松井には天才とも言うべきすごい才能があったんだろうと思って質問するわけです。それに対し、松井のお父さんの答えは、「努力できることが、才能なのではないでしょうか」というものでした。
「努力できることが才能」という答えは、お父さんが考えた言葉ではなく、有名な陶芸家が、弟子から「自分には才能があるでしょうか」と聞かれたときに答えた言葉だそうです。私は、「なるほど本当にそうだ」と、湯船の中で頷いてしまいました。
この言葉から、すぐに思い出したことがありました。先日の岡山での集中セミナーでのこと、4ヶ月ぶりに2日連続で参加したAさん。前回、第二視覚訓練に入ったばかりでしたが、この2日間で、最大の山である第二読書訓練もあっさり越え、第三視覚訓練も速読の領域に入る段階まで進みました。ここまでくると、Cクラスは目前です。
Aさんは、ちょうど1年前に入会しました。遠方からということもあり、2〜3ヶ月間を空けながらのセミナー参加で、しかも自宅訓練の仕方がずれて修正しなければならないこともありました。自宅でどのくらい練習していたのかと聞いてみると、もちろんできない日もあったようですが、だいたい一日1時間ぐらいとのことでした。
今回は、4ヶ月も空いてしまったわけですが、この2日間をとても大切に思って参加していました。というのは、この忘年会のシーズンに、およそ一月半、お酒を断って来ていたのです。お酒を飲まない人はピンとこないかもしれませんが、飲む人はその大変さがよく分かると思います。本当に本気でなければ、なかなかできないことです。この話を聞いて、私は、Aさんの今回の伸びに納得しました。
「速読眼」の見方も、「速読脳」の理解の仕方も、本を読める人なら、誰でも既に行っています。既に持っている能力なのです。しかし、その能力を伸ばして、大輪に開花させようとするとき、それを特別な能力と考えて、つい自分には才能があるかどうかと考えてしまうわけです。が、「才能とは努力できること」とのこと。ちょっと「速読脳」への光が見えた気がしませんか。(豊文)

伸びの早い人の共通点

最近、全体的に訓練の伸びが良くなっているように思います。
ちょっと思い出すだけでも、8月から始めたAさんはもうすぐBクラスを修了しそうですし、6月から始めたBさんも、先日から第三訓練に入ってきました。11月半ばに入会したCさんは、まだ集中セミナー2回だけなのに、教本の訓練に入れるところまで来ています。
この3人の方は、年令も30才から60才までバラバラですし、スポーツなどで目を鍛えた経験があるとか、決してそんな特別な人ではありません。では、共通点は何かと探してみると、私たち講師と、この「速読脳開発プログラム」を信じ、信頼してくれていることのように思います。
なぜそのように思うかというと、授業の時、私がする説明を頷きながら聞いてくれたり、表情で反応してくれるからです。
この点から察すると、3人とも真直ぐなご性格と言えると思います。コミュニケーション能力が高いことも確かです。話に反応してくれると、私も話しやすいですから、私自身リラックスして、良い授業できるように思います。
講師についても受講生についてもいえることですが、この訓練は鎮まりが大切です。心に何かわだかまりがあったりすると、いろいろ考えて、思考にはまってしまいます。それでは、集中を深くすることができませんし、脳の使い方にも偏りが出てしまいます。邪気のない幼子のような気持ちで取り組むのが、早く伸びる一番のコツということができます。
もうひとつ、3人に共通していることは、やはり自宅練習をしていることです。毎日、朝に1時間練習している方もいます。確かに朝は、他からの誘いも入りませんし、時間を確保しやすいということができますよね。朝に強い方はもちろん、弱い方も試して頂ければと思います。
年末の冬期集中セミナーが少しずつ混んできています。終わりよければすべて良しですから、大いに訓練を進めて、今年を締めくくりたいところです。すでに申し込んでいる方も、これから申し込もうと思っている方も、自宅練習をちょっと頑張ってみてください。その中に、丹田呼吸を取り入れて、邪気のないまっさらな気持ちを作ることも忘れないでくださいね。そして、疑問な点は、遠慮なく講師に質問して、集中できる心の態勢を整えておいてください。(豊文)