国際学術雑誌に論文が掲載されました!

久しぶりですが、当連盟と外部の公的機関とで行っている共同研究の成果が、論文になりました。
NHKニュースにもなった日本医科大学との共同研究が最初の論文、(独)情報通信研究機構との共同研究で2つ論文が出て、そして今回の論文が4件目になります。研究に被験者としてご協力くださった受講生の皆様、「速読脳開発プログラム」に興味を持ち、研究テーマとして取り上げてくださった研究者の皆様に、この場を借りて御礼申し上げます。
一般に、速読については、速く読めば読むほど内容の理解度が低下すると考えられています。それは、皆さん自身の体験に照らし合わせても、正しいはずです。自分の理解できる速度より速く読もうとすれば、どんどん内容が読み取れなくなっていきます。
けど、もうひとつの事実があります。その「自分の理解できる速度」が、人によって大きく異なることです。同じ条件で読んでもらっても、遅ければ300字/分以下、速いと3000字/分近くの人がいますから、およそ10倍もの差があるわけです。その違いを見つけ出そうとする研究は、アメリカで20世紀前半から始まっていましたが、どうすれば、読書速度を速くできるかについては、ずっと明確なものがありませんでした。
そんな状況のなかで、1976年にソウル大学教育研究所の朴鏵先生によって見出された原理が、「速読脳開発プログラム」の元になっています。その方法は、速読と言っても、飛ばし読みではなく、全部読んでいく方法でしたから、読書能力を向上させる方法で、本当に画期的なことでした。
その原理にしたがって訓練することで、読書能力を確実に伸ばせるわけですから、被験者としてたくさんの人に協力をお願いすることができ、今回のような研究が可能になるわけです。ですから、外部の専門研究者から共同研究の対象としてもらえるというのは、本物である証でもあるのです。
今回の論文では、トレーニングによって、速度と理解度のトレードオフ関係を覆している実例を示すことができました。被験者となってその読書能力を示してくれたのは、5年前の最優秀賞受賞者の田邊さんです。田邊さん、有り難うございました。6月2日、田邊さんの講演会を行いますので、是非ご参加ください。
今回の論文内容は従来の定説を覆すもので、学問的に大きな成果です。ですから、共同研究をしていた慶応大学から、5月10日にプレスリリースされました。教室にも掲示しますが、興味のある方は、次のサイトを覗いてみてください。(豊文)
慶應義塾大学広報室
http://www.keio.ac.jp/ja/press_release/2012/kr7a4300000akcxt.html
日経電子版(プレスリリース)
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=309300&lindID=5